2. 浮体式構造物下部の海水の流動は、平均で約0.25m/sec程度の流速で構造物沖側から構造物岸側へと流れている。
3. 浮体式を用いて建設した場合、Level 1では周辺海域に与える影響は多少変化するが、Level 2では構造物建設前とあまり変化が起こらないことが分かった。
4. 植物プランクトン等の生態系に関しては、浮体式構造物で建設した方が埋立式を用いた方よりも周辺の海域に与える影響が少なくなることが分かった。
本研究により、超大型浮体式海洋構造物の建設に伴う流況の変化が周辺海域の環境や生物相に及ぼす影響を事前に予測することが可能となったため、生物を含めた形での環境アセスメント的な配慮が超大型浮体式海洋構造物の建設前にも適用する事ができるようになった。
[謝辞]
本研究を進めるにあたり、多大なるこ指導、御助言を頂いた香川大学末永慶寛博士、および増岡研究室諸氏に深く感謝いたします。
[参考文献]
1)中田喜三郎、堀口文男、田口浩一、瀬戸口泰史:追波湾の3次元潮流シミュレーション、公害源研究所彙報、Vol.12、No.3、pp.17-36、1983
2)末永慶寛:生物生産性を考慮した海域環境予測手法に関する基礎的研究、日本大学博士論文、1993
3)大阪府水産試験場:昭和54年度大阪府水産試験場事業報告、1982
4)中岡英昭、平野敏行:瀬戸水域における物質の拡散・集積について、海と空、第54巻1号、pp.367〜446、1985.6
Fig.2 Result of observation with distribution of Phytoplankton in Osaka Bay.
Fig.2 Result of observation with distribution of Phytoplankton in Osaka Bay.
Fig.4 Simulation result of distribution of Phytoplankton with reclaimed structure.
Fig.5 Simulation result of distribution of Phytoplankton with floating structure.
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